サイズ・色・帽子の種類が豊富な老舗の帽子屋ライオンドウです。今回のブログは、「帽子の名前、名称がわからない人に画像やイラストでわかる帽子の種類一覧」について書きたいと思います。
~目次~
- 1 帽子の名前、名称がわからない人に画像やイラストでわかる帽子の種類一覧
- 2 ハットの帽子の種類一覧
- 2.1 中折れ帽・ソフトハット・フェルトハット・フェドーラハット・マニッシュハット
- 2.2 ストローハット(麦わら帽)・ペーパーハット・パナマハット
- 2.3 アルペンハット
- 2.4 ボーラーハット(コークハット)・ダービーハット(山高帽)
- 2.5 カンカン帽(カンカンハット)・ボーターハット・キャノチェ
- 2.6 メトロハット・クルーハット
- 2.7 サファリハット・バケットハット
- 2.8 ポークパイハット
- 2.9 シルクハット・トップハット
- 2.10 テンガロンハット・ウエスタンハット・カウボーイハット
- 2.11 チロルハット
- 2.12 キャペリン(キャペリンハット)
- 2.13 クロッシェ(クロッシェハット)
- 2.14 セーラー(セーラーハット)
- 2.15 クラッシュハット
- 2.16 チューリップハット
- 2.17 カクテルハット
- 2.18 ソンブレロ
- 3 キャップの帽子の種類一覧
- 4 ニット帽の帽子の種類一覧
- 5 ハンチング(鳥打ち帽)
- 6 キャスケット
- 7 ベレー帽
- 8 その他の帽子
帽子の名前、名称がわからない人に画像やイラストでわかる帽子の種類一覧
帽子には、代表的なかたちとして、ハット、キャップ、ニット帽、ベレー帽、ハンチング、キャスケットなどの帽子がありますが、そういったかたちのほかにも様々な種類の帽子が存在します。帽子の名前、名称がわからない人に画像やイラストでわっかるいろいろな帽子の種類を一覧にしてみました。
ハットの帽子の種類一覧
ハットとは、主にツバがクラウン(頭部分)に1週ぐるりとついているものを指します。詳しくは「ハットとは?中折れ帽子とは?」を参照ください。クラウン(頭部分)のかたちが異なったり、帽子の材質が異なったりするだけで名前や名称が変わります。
中折れ帽・ソフトハット・フェルトハット・フェドーラハット・マニッシュハット
※中折れ帽・ソフトハット・フェルトハット・フェドーラハット・マニッシュハットの違いは特になく、ほぼ同じようなシルエットのかたちの帽子を様々な名前、名称で呼んでいます。
中折れ帽・中折れハット
一般的に中折れ帽や中折れハットなどと呼ばれたりします。いろいろな名前や名称を持ちますが、基本的には同じかたちの帽子を指します。厳密な定義では中折れ帽とは、真ん中が折れたようにくぼんでいるかたちを指しセンタークリースとも言います。その他にもティアドロップ型(涙型・流線形型)、ダイヤモンドヘッド型などがあり、トップの型によって呼び方が異なります。
ソフトハット・フェルトハット
ソフトハットとは柔らかいフェルトハットの総称なのでソフトハット・フェルトハット=中折れハットではなく、中折れハット=センタークリースです。ウールやフェルト生地でつくられた帽子が多いことからフェルトハットというとこのかたちを指すことが多くなりました。
フェドーラハット・マニッシュハット
フェドーラハットは、フェドーラという女性がかぶっていたことから名付けられました。マニッシュハットは、男性的なハットを意味しており、中折れ帽が英国紳士やギャングのように男性の帽子として認知されていたことから男性らしいハットの総称として呼ばれるようになりました。
ストローハット(麦わら帽)・ペーパーハット・パナマハット
ストローハット(麦わら帽)
ストローハット(麦わら帽)は、天然草のブレードを使用したハットです。ブレードを使用しているので、ブレードハットなどともいわれます。ストローとは藁(わら)を意味しているので、ストローハットと言われる由来になっています。近年はラフィアやシゾール、パンダンといったいろいろな素材でつくられているハットも多いですが、見た目が天然草を使用している春夏用のハットであれば総じてストローハットや麦わら帽子と呼ばれている気がします。(正確にはそれぞれの素材で呼ぶのが正式名称になります)
ペーパーハット
ペーパーハットは、文字通り紙繊維でつくったハットになります。紙繊維といっても比較的丈夫なものであったり、近年では特殊な和紙やポリエステルなどで紙繊維に似せた素材を使用しているので、一概にペーパーハットといっても様々です。洗濯できる素材が発明されたり、比較的安価にできることから近年需要が高まっています。
パナマハット
パナマハットは、パナマ草でつくられたハットになります。エクアドル産のパナマが高級とされていて有名な産地になります。編み目が細かいほど良いとされていて、しなやかで肌触りも良いですが、値段も高いです。種類にもよりますが、白味を帯びた見た目が特徴的です。水に弱く割れやすいので取り扱いが難しいハットの一つです。
アルペンハット
アルペンハットは、バックの部分が上に上がったハットです。主に中高年に人気のあるかたちです。特に昭和時代の紳士帽といえば、こちらがメジャーなかたちでした。トップが平らで、中折れ帽ほど抵抗がなくかぶりやすいのが特徴です。
ボーラーハット(コークハット)・ダービーハット(山高帽)
ボーラーハットは、トップが丸い主にフェルト素材のハットです。コーク氏が提案したことからつくられたハットということでコークハットとも呼ばれることがあります。アメリカでダービー氏が愛用したことからダービーハットとも言われ、山(トップの頭部分)が高いことから山高帽とも呼ばれています。
カンカン帽(カンカンハット)・ボーターハット・キャノチェ
カンカン帽(カンカンハット)は、英語ではボーター(ボーターハット)、フランス語ではキャノチェとも呼ばれていて、トップが平らで円筒形、比較的つばの短いつばがついているブレード(麦わら)素材でできたハットです。帽子は糊付けされて固くなっていて、叩くとカンカンと音がすることから名前がつきました。
メトロハット・クルーハット
メトロハットとは、クラウン(トップ部分)が丸みを帯びていて、ツバがついた帽子です。船の乗組員がかぶることからクルーハットと呼ばれることもあります。幼稚園や保育園などの制帽として採用されることもあるかたちです。通常のバケットハットよりも丸みがあるので頭にフィット感があるかたちです。
サファリハット・バケットハット
サファリハット・バケットハットは、トップが平らでツバのついた帽子になります。厳密にはサファリハットは探検帽としてつくられたもので、バケットハットはバケツをひっくり返したようなハットといった違いがあります。かたちの上で大きな違いはありませんが、サファリハットの方がコシといわれる巻の部分があるのに対し、バケットハットはクラウン(頭部分)がシンプルなつくりになっているイメージがあります。
ポークパイハット
ポークパイハットは、トップが平らで円筒形になっていて、つばが短くポークパイというパイに似ているからという由来でその名前がつけられました。カンカン帽にも似た見た目ですが、素材が麦わらとフェルトと違う点やカンカン帽はツバが平らなのに対し、ポークパイハットはややツバの淵が反り上がっているなどの違いがあります。
シルクハット・トップハット
シルクハットは、クラウン(頭部分)が円筒形で高く、反り上がったツバが特徴の帽子です。トップが高く、トップハットとも言われます。ネタが隠しやすく、マジシャンなどが愛用したハットです。主に社交場などでかぶられていました。モーニング・タキシード・燕尾服などにも似合う帽子で昔は貴族が正装としてかぶっていました。
テンガロンハット・ウエスタンハット・カウボーイハット
テンガロンハットは、テンガロン(=10ガロン)の水が入ることからテンガロンハットとつけられたという説もあるハットで、大きなクラウンと反りのある大きなツバが特徴の帽子です。(本当はテンガロンもの水は入らないのでこの説は違うとされています)ウエスタンハットとは、「ウエスタン(=西の)」といった意味を指し、西部開拓時代にかぶられたハットの総称を言います。カウボーイハットは、カウボーイが好んでかぶっていたことが名前の由来であるハットになります。日本ではこれらはあまり区別はなく、広く反ったツバをもつ大きなクラウン(頭部)のハットを指します。
チロルハット
チロルハットは、チロリアンハットともいう帽子で、チロル地方の農民が愛用していたことが名前の由来のハットです。サイドの羽根やロープが巻き付けてある点などが特徴的です。主に登山用の帽子として愛用されていました。
キャペリン(キャペリンハット)
キャペリン(キャペリンハット)は、キャペリーヌともいうツバの長い女性用のハットです。トップは丸いものが多いです。エレガントな魅力があり、皇室の帽子としてよくかぶられることが多いです。現代では麦わらのレディースハットなどのかたちに用いられています。
クロッシェ(クロッシェハット)
クロッシェ(クロッシェハット)は、釣鐘型のハットです。シルエットはバケットハットに似ています。クロッシェ(クロッシェハット)とバケットハットの違いは、ほとんど差はありませんが、クロッシェ(クロッシェハット)は腰と言われるベルト部分に切り返しがなく、バケットハットに比べてツバの角度が下向きであることが多いです。またクロッシェ(クロッシェハット)は、レディース向けにつくられたものが多いです。
セーラー(セーラーハット)
セーラー(セーラーハット)はその名の通り、セーラー(=水夫)の帽子とされていたものが名前の由来です。現在のデザインでは、主にレディースのハットのかたちとしてかぶられています。トップは全体的に丸みのあるかたちが特徴で、ツバに角度があるために上向きににしてかぶることもできます。
クラッシュハット
クラッシュハットは、折りたためるハットです。バケットハットのようなかたちのものもあり、ニットバケットハットと呼ばれるようなこともあります。やわらかな素材でできているのが特徴です。
チューリップハット
チューリップハットは、主に6パネルでつくられることの多いチューリップの花に似たかたちが名前の由来のハットです。日本ではヒッピー文化もあって1970年代に人気がありました。昔ノッポさんがかぶっていたことから印象に強いかたちです。現在ではチューリップハットをベースにしたシルエットで、ウールやタオル生地をつかってサウナハットがつくられています。
カクテルハット
カクテルハットは、パーティーなどでかぶる目的とされたハットです。とても小さいので飾りのような帽子になります。現在ではゴスロリのファッションなどで取り入れられています。ファシネーターと呼ばれることもあります。
ソンブレロ
ソンブレロは、メキシコでかぶられるトップの高い帽子になります。日除けを目的としているためにツバが広くて大きいのが特徴的です。材質は主に麦わら製で、高級品はフェルト製とされています。
キャップの帽子の種類一覧
キャップとは、主に前方にツバのついた帽子のことを指します。(ツバがないものもキャップと呼ぶことはあります)ツバ(ひさし)がついているので、日よけなどに適しています。またハットにくらべてスポーティーな場面でも活躍します。詳しくは「キャップとは?」を参照してください。
ベースボールキャップ(野球帽)
ベースボールキャップは、主に6パネルでつくられたクラウン(頭部分)にツバが付いた帽子です。野球をするときによくかぶられるので、ベースボールキャップ、野球帽などとよばれます。キャップの中で一番オーソドックスなかたちと言える人気のある帽子です。基本的に誰にでも似合うかたちです。ツバが短いかたちはアンパイアキャップと呼ばれるキャップもあります。高さの低いキャップはローキャップと呼ばれたりします。
サイクルキャップ
サイクルキャップは、自転車に乗るときにかぶられるキャップです。ツバの部分を上にあげることができるので、前傾姿勢でかかんで自転車をこぐときに風の抵抗を受けず視界の邪魔になりません。ヘルメットの下にサイクルキャップをかぶることで汗対策にもなります。
ワークキャップ
ワークキャップとは、主に仕事や作業をするときにかぶられるキャップのことです。トップが平らであるのが特徴です。もともとは1920年頃に鉄道員がかぶっていたレイルロードキャップがベースになっています。シルエットが角ばっているので、エラが張っているいる人などに似合うかたちの帽子です。
マリンキャップ
マリンキャップは、つばの部分に刺繍があったり、ロープの飾りがついていたりする船乗りのキャップです。トップの部分が平らで短めのツバがついていることが多いです。マリンキャップとワークキャップの違いは、マリンキャップがややトップから下にかけて傾斜がついているクラウン(頭部)になっているのに対し、ワークキャップは円柱形になっている違いがあります。
ニット帽の帽子の種類一覧
ニット帽とは、主にニット素材でできた帽子の総称です。糸を編み上げてつくるもの、また糸を編み上げて生地にした後に縫製でかたちをつくるものなどがあります。詳しくは「ニット帽とは?」を参照してください。
ビーニー・ワッチ
ビーニー・ワッチは、一般的なニット帽のことになります。つばがなく、伸縮性があります。リブ編みなど編み方によって伸縮性などが変化します。ビーニーとワッチの違いは、主にすその部分を折り返しているかどうかの違いになります。ビーニーは折り返さず、ワッチは2重にしていることが多いです。
ショウちゃん帽(ポンポンニット帽・ボンボンニット帽など)
ショウちゃん帽は、トップにポンポンがついたニット帽です。「正チャンの冒険」という漫画で主人公がかぶっていたことから有名になりました。頭のポンポンからポンポンニット帽やボンボンニットなどといった呼ばれ方もします。
ハンチング(鳥打ち帽)
ハンチングとは狩猟用の帽子としてつくられた帽子です。つばが前に出ているのが特徴でハットに比べてスポーティーな印象があります。ハンチングキャップやハンティング帽などといった名前や名称で呼ばれることもあります。
キャスケット
キャスケットとはハンチングがフランスで派生した帽子です。クラウン(頭部)が大きくボリュームがあるのが特徴です。キャスケットとハンチングの違いは、大きくはありませんがハンチングはイギリスで発祥した帽子でややシルエットがタイトであるのに対して、キャスケットはフランスで発祥した帽子でクラウンの大きさがハンチングよりボリュームがあって大きいことが多いです。
ベレー帽
ベレー帽は主に丸みのあるかたちでツバがないかたちの帽子です。シルエットはキャスケットなどに似ていることもありますが、ベレー帽とキャスケットの大きな違いは、ベレー帽にはツバがないのに対して、キャスケットはツバがついています。
バスクベレー
バスクベレーは、フェルト素材でつくられたベレー帽です。その昔バスク地方でかぶられていた帽子をナポレオン三世がバスクベレーと名付けたことからその名前が広まったとされています。ベレー帽をつくる工程でトップの部分にちょぼがついているものが定番でした。
トーク
トークは、主に皇室などでかぶられることが多い帽子で、つばなどがなくやや円筒形をしています。特にベレー帽の種類に分類される規定はありませんが、トークベレー帽といった名前や名称で呼ばれることもあるので、ベレー帽との違いは大きくありません。ややベレー帽に比べて高さがあるのでシルエットが異なる点が違いと言えます。ウエディングで花嫁がかぶる帽子で正装にふさわしいかたちです。
その他の帽子
サンバイザー
サンバイザーは、日よけを目的としてかぶられることの多い帽子です。テニスやゴルフなどを中心にスポーツの場面などで活躍しています。UV加工されたものやトップが生地に覆われているジョッキータイプのサンバイザーなど多種多様なタイプが登場しています。
パイロット(飛行帽)・フライトキャップ・アビエーター
パイロット(飛行帽)・フライトキャップ・アビエーターは、もともと飛行機乗りのための帽子としてつくられた帽子です。耳当て部分がついていて防寒性も高いのが特徴です。耳当てのついている同じようなシルエットでトラッパー(=罠を仕掛ける人)といった狩猟用の帽子やボンバーハットと言われる名前の帽子もあります。どれも明確な違いはありません。
ウシャンカ(ロシア帽・コサック帽)
ウシャンカ(ロシア帽・コサック帽)は、ロシアでかぶられることが多い帽子です。毛皮など毛足のある素材を使用していることが多いので防寒性があります。銀河鉄道999で登場したメーテルがかぶっていた帽子に似ていることからメーテル帽とも呼ばれます。
シャーロック(探偵帽)・ディアストーカー(鹿撃ち帽)
シャーロック(探偵帽)は、その名の通り探偵シャーロック・ホームズがかぶっていたことが由来で名前がついた帽子で、前後についたツバと両サイドの耳当てが特徴です。鹿狩りの時にかぶる狩猟用の帽子であったことからディアストーカー(鹿撃ち帽)の名称で呼ばれることもあります。
ターバン
ターバンは、主にインドなどで愛用されている帽子です。布をまきつけたようなかたちになっています。ターバンとバンダナの違いはその長さやかたちの違いで、ターバンは長さがありますがバンダナは主に正方形でターバンに比べて短いです。ターバンとヘアバンドの違いは、ターバンは布を頭に巻き付けるものですが、ヘアバンドは最初からわっかになっています。
デストロイヤー(目出し帽)
デストロイヤーは、目の部分だけ穴が空いている非常に防寒性の高いニット帽です。プロレスラーがかぶっていたことが由来でその名前がつきました。クリミア戦争で使われたことで戦った地名からバラクラバとして呼ばれることもあります。